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アリアンロッドRPG 2E:なんでもありのファンタジーTRPG

アリアンロッドRPG 2E」は、ケルト風ファンタジー世界を舞台に冒険者となって、ギルドを結成してみたり、怪しい依頼を受けてみたり、妖魔や魔族の陰謀を打ち砕いたりする TRPG です。

全体的にヒロイックな世界観で、良い意味でリアリティ重視ではないゲームだと思っています。

アリアンロッドRPG 2E」は、私が最初に遊んだ TRPG でもあります。レベル8のシャーマンを作って、デイメア(呪詛で攻撃する魔法、ダメージが相手の防御を貫通する)でわちゃわちゃしてました。懐かしい。

なんでもありのファンタジー世界:エリン

アリアンロッド2Eの世界観は、基本的に「ファンタジーっぽいことならなんでもあり」です。

いわゆる「剣と魔法のファンタジー」を基礎にしていますが、SFものにしか見えない外見の機械、刀を使うサムライ、忍術を使うニンジャ、中華風や和風の国もありますし、モンスターハンターみたいな大陸もあります。硬派なファンタジー要素はあまり目立たず、代わりにいくらでも魔改造できるポイントが散らばっている世界観です。

基本ルールブックの範囲だと、エリンディル西方という地域で遊ぶことになります。エリンディルの大陸図は概ね地球と似ていて、エリンディル西方はちょうどヨーロッパのあたりに対応します。

エリンディル西方の都市には宗教組織である"神殿"が存在し、プレイヤー・キャラクターをはじめとする冒険者は、神殿に所属しているフリーランサーのような立場となります。エリンディル西方における冒険者は、神器を探すため各地に派遣された"探索する者"に由来するそうです。

面白いところ・好きなところ

ファンタジーっていうと、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」や「ソード・ワールド」なんかの「世界観が深くまで作り込まれたゲーム」をイメージしがちなんですが、「アリアンロッドRPG 2E」はいい意味でライトです。

裏付けや説得力よりも、勢いや面白さを重視した世界観、というイメージでしょうか。例えばめちゃくちゃ高度な技術で作られた機械(レールガンとか?)が出てきても、「これは地の時代に作られた遺産でござる!」とか言っておけば、「な、なんだって〜〜〜!!」で受け入れられます。そういう土壌がある世界です。

また、プレイヤー向けに開放されている大陸もあります。自分で町とか歴史とか作りたいんだ!という人は、自由にしていい大陸――ノーダンディ大陸を使って遊べます。

「俺のキャラクターはけん玉使いだ!」という人には、相当品というルールがあります。これは、例えば「データ上は斧だけど、見た目はでかいけん玉だよ」という見立てを行うルールです。GMの許可が必要ですが、変わった武器を使うキャラクターなんかをサポートするルールが用意されている点は、「プレイヤーの思いつきや表現したいことをなるべく受け入れるゲームにしよう」というコンセプトが感じられます。

もちろん一部の、世界設定の根幹に関わる要素は押さえておかないとよくわかんないことになっちゃいますが、その量もあまり多くありません。

異世界転生者

改訂版からはいわゆる「異世界転生者」のキャラクターを作ることができるのも特徴です。

アーシアンと呼ばれる彼らは、異世界からの転生者、あるいは召喚者です。基本ルールブック改訂版でサポートされ、ストレンジャーガイドでより発展したアーシアンを使えば、いわゆる「なろう系のシナリオ」で遊ぶことができます。

アリアンロッドRPG2E ストレンジャーガイド

アリアンロッドRPG2E ストレンジャーガイド

キャラクター表現の要素

キャラクターは基本的に「スキル」の組み合わせで表現されます。戦闘に関わるスキルもあれば、そうではないスキル(一般スキルの多く)もあり、キャラクター表現の幅は広いです。スキルはクラスによって分類されており、キャラクターは2つのクラスに属します。

例えば、「メインクラス:ウォーリア(戦士)+サポートクラス:サムライ」のように、2種類の組み合わせでキャラクターを表現することになります。基本ルールブックの範囲で、4種類のメインクラスと10種類のサポートクラスを選ぶことができます。

また、4種類のメインクラスはそのキャラクターの基本的な役割を決めます。例えば「ウォーリアなので物理戦士」だとか、「アコライトなので回復・防御」とかです。

データを上手く組み合わせてキャラクターを表現するところはすごく面白くて、作るだけ作って遊んでないキャラクターもけっこういたりします。ただ、なれるまでは逆に大変かもしれません。

初心者向け?

世界観をたくさん把握しなくていい、「テンプレートのファンタジー世界」のイメージで遊べる、扱うのが6面ダイスのみ、役割がクラス選択の時点ではっきりする、など初心者向けの要素はたくさんあります。

逆に初心者向けでないポイントは、扱うデータの量はそこそこ多い点です。最初はサンプルキャラクターで遊ぶのが良いと思います。

アリアンロッド2Eは初心者のためのガイドが整ったシステムです - TRPGをやりたい!

難しいところ

スキルの強弱がわかりにくかったり、器用なキャラクターを作ろうとすると実際のセッションではあまり役に立たなかったりするので、データを見比べるのが苦手な人にはあまり向いていないかもしれません。

ファンタジー世界のディティールを厳密に取り扱って遊びたい人には物足りないでしょう。時間、重さ、距離などを厳密に扱ったり、食料や傷の具合などをデータに反映したりといった、「データによるリアリティ」を求めるなら、「アリアンロッドRPG 2E」はそのあたり、全く向いてないです。

基本ルールブックとサプリメント

アリアンロッドRGP 2E」は2011年に出版されました。その後、様々なサプリメントを展開していましたが、2016年に基本ルールブックのデータの更新と新種族の追加のために改訂版が出版されます。現在購入すべきはこちらの改訂版ルールブックで、非改訂版の内容はすべて含まれています。

アリアンロッドサプリメント(追加のデータや世界設定集)が多いのも特徴です。すべて集めようとすると大変なので、プレイグループの好みに合ったものを選んで買うと良いでしょう。サプリメントについては「アリアンロッド2Eのサプリメント、何から買ったら良いの?」にまとめています。

基本ルールブックは文庫で、2冊に分かれています。一応、ルールブック1だけでも遊ぶことはできるようになっています。ルールブック2には追加のクラス・アイテムのほか、様々なシチュエーションに対応するためのルールも解説されています。両方あわせて2000円しないので、まとめて買ってもいいと思います。

【注意】改訂版前のサプリメントは基本的に、今購入する必要はありません。掲載されているデータを再編した新しいサプリメントが出版されています。具体的には、上級ルールブック、超上級ルールブック、スキルガイド1・2、アイテムガイド1・2、エネミーガイドなどは、購入する意味はあまりありません。「アリアンロッド2Eのサプリメント、何から買ったら良いの?」も参考にしてください。

初心者向けの情報

アリアンロッドRPG 2E」には、スタートセットが用意されています。ルールブック1の内容のうち、ルールのほとんどと試しに遊ぶには十分なデータが含まれているので、興味があるけどお金を出すのに抵抗がある人は、試しにスタートセットで遊んでみるのが良いと思います。GM 向けのスタートセットもあるので、全員初めてでも遊べます。

ただし、使えるのは基本的に予め用意されたサンプル・キャラクターだけです。キャラクターの背景や性格、人物像などは自由に決められますが、クラスやスキルの組み合わせは選ぶことはできません。

関連サイト

アリアンロッドRPG 2E」はもちろん Amazon で購入できます。

F.E.A.R 公式サイト: 制作会社である F.E.A.R. の公式サイトです。

アリアンロッドRPG 2E 公式サイト: こちらのサイトでは、紹介したスタートセットがダウンロードできる他、サプリメントの一覧や正誤表などを参照できます。また、ダウンロードコンテンツとして、キャラクターシートなどのツール類、エネミーガイドに掲載されているエネミーの画像データなどもあります。

エルザ - 「アリアンロッドRPG 2E」の広報 Twitter アカウント(でも2016年で更新がストップしてる)

ちなみに、Twitter 上ではハッシュタグ #AR2E が使われているようです。